その贈り物は「温もり」です。
お腹には「いのち」が誕生していたのです。
その「いのち」が宿っていたときの温もりを感じてみてください。その温もりは親としての愛情でもあります。決して忘れてはいけません。
それはあなたを思うご両親の愛情と同じです。
あなたは無限の愛情に包まれて育ってきたのだと感じる心を教えて下さっているのです。
その贈り物は「経験」です。
あなたはとても哀しい経験をされました。
世の中は形は違っても、多くの方が自分と同じように苦しんでいるのです。家族を失う苦しみ、愛する人との別れ、失業、病気・・・。
苦しみの経験は、本当の意味での人の心を感じることができるようになります。経験は心を豊かにしてくれます。いつまでも哀しんでいてはいけません。その経験を活かしていこうとする前向きな努力と勇気が大切です。
その贈り物は「試練」です。
お子さまはあなたの心の成長を願っています。
罪悪感ばかりで後ろ向きになっていませんか。せっかくの贈り物を無駄にしていませんか。この哀しみ、苦しみはあなたに与えられた試練です。
この試練を乗り越えたとき、最も大切なものをしることができるでしょう。いかに自分は恵まれているかを感じることが出来るでしょう。
今まで心に響いてこなかった幸せを感じれるようになることを願っているのです。
確かにお子さまが亡くなられた事は、とても悲しい出来事ですが、お子さまが私たちに教えてくれた事は、それ以上に大きいものもあるでしょう。それらの贈り物は二つとない財産になるのです。
あなたは仏さまに選ばれた人間なのです。つまり悲しい出来事だけで終わるのではなく、人生における大切な出来事として受け止める心を持ちあわせた人間なのです。決してこの贈り物を無駄になさらないで下さい。
普段の生活の中でお子さまのために出来ることは、たくさんございます。お参りされて思いをお伝えしたり、お祈りしたりすることだけではございません。
お子さまはいつもお空からお母さんを見てくださっているのです。
周りが自然と笑顔になるように努力するお母さん。困っている人を助けようとする優しいお母さん。そんなお母さんの姿を見ると、きっと喜んで下さることでしょう。
あらゆる人の支えになってあげることも、お子さまのためになるのです。
くじけそうになった時、お子さまを思い出してください。きっと「がんばって!」と応援してくれることでしょう。