|
菩薩はインドの言葉でボーディ・サットヴァといい、音写して菩提薩捶となります。これを略して菩薩と呼ばれるのです。ボーディはさとりを意味し、サットヴァはすべてのひとびとと共にを意味します。つまり菩薩とはさとりをひとびとと共に求めているという意味です。
如来がすでにさとりをひらいているのに対し、菩薩は如来になるための修行段階です。如来を手伝ったり、補佐したりするのが菩薩の役目です。 全体的に如来が装飾品などいっさいつけていないのに対し、菩薩はきらびやかな装飾品を身につけています。これは菩薩がこの世で活躍していることをあらわしています。
インドの言葉(サンスクリット語)でマイトレーヤといい、友情とか慈をあらわします。この世は五十六億七千万年後に滅亡するといわれています。この滅亡の危機から救済して下さるのが弥勒菩薩です。つまり五十六億七千万年後にわれわれが住む娑婆の世界に下りてきて、さとりをひらいて如来となり、この世を救ってくださるのです。
このように、将来がかならず仏(如来)となることを約束されていることから、未来仏ともいわれます。
ご真言 オン・バイタレイヤ・ソワカ
日本では古くから親しまれている「観音さま」は正確には観世音菩薩、または観自在菩薩ともいいます。インドの言葉ではアヴァローキテーシュヴァラといい、救いを求める人々を観察して、意のままに救うという意味です。現在、これほどまでに観音信仰が深まったのは私達の身近なところであらゆる願い事を実現してくれる菩薩だからでしょう。
観音菩薩には千手観音、如意輪観音や十一面観音などいろいろあります。『観音経』には全部で三十三形に変化することが説かれています。原形は聖観音菩薩であり千手観音などはすべて聖観音の変化形です。なぜこれほどまでに観音菩薩が変化したのかは、時と場所に応じてさまざまな姿で衆生を救済することを示したものです。つまりこの世で救いを求めている人々がいかに多いかということがおわかりになるでしょう。
ご真言 オン・アロリキャ・ソワカ
地蔵菩薩は童謡などに歌われて、われわれ日本人に非常によく親しまれています。インドの言葉で「クシティ・ガルバ」といい、大地の母胎という意味です。大地のあらゆる恵みをやさしく包み込んでいるというのが元来の性質かと思われます。
地蔵菩薩は他の仏とは違い、唯一普通の僧侶のすがたをしていますが、これはわれわれとともにこの娑婆世界にいることをあらわしています。そしてそのことがまた庶民の信仰の奥ふかくまで入り込んでいるのでしょう。
また一般的な成人を極楽へ導いて下さる仏が阿弥陀如来に対して、幼くしてなくなった子どもを救ってくださる仏が地蔵菩薩です。8月24日は各地で地蔵盆が行われ子供たちを楽しませてくれるため、とくに子供たちにとって縁の深い人気のある仏さまでしょう。
ご真言 オン・カカカビ・サンマエイ・ソワカ
インドの言葉ではマンジュシュリーといい、その音をとって文殊師利菩薩とも言われます。文殊菩薩の智慧はすぐれており、如来をも指導するほどです。ことわざに「三人あつまれば文殊の智慧」とありますが、これは一人ではとてもかなわないが、三人あつまれば文殊菩薩ほどの良い智慧が浮かんでくるだろうという意味です。ことわざとして現在も使われるほど文殊菩薩の優れた智慧は世間を響かせているのです。この智慧はきわめて理想的であり物事を客観的に判断する為、その智慧により私たちの迷いの霧を晴らし、さとりの世界へと導かれるのです。
ご真言 オン・アラハシャノウ
インドの言葉ではサマンタバドラといい、サマンタとはあまねくすべてに行き渡ること、バドラはおめでたいこと意味し漢訳して普賢といわれます。つまりめでたいことが四方八方に広がるという大変ありがたい仏であり、いかなるときもその為に修行にはげまれてます。普賢菩薩は文殊菩薩とともに釈迦如来の脇侍としてつかえております。仏教では智慧と同時に実践的な修行を重んじますが、文殊の智慧と普賢の行がそなわってはじめて仏教の理想が実現し、釈迦如来の無限の慈悲は真の輝きをあらわすことが出来るのです。
ご真言 オン・サンマヤ・サトバン
インドの言葉でアーカーシャ・ガルバといい、アーカーシャとは「虚空」、ガルバは「母胎」を意味する言葉で「蔵」と訳されます。虚空とは具体的にいうと果てしなく広がる大空ということです。この虚空蔵菩薩は心は果てしなく広がる大空のように広大無辺で、この菩薩を信じ、その名を唱える人はとてつもなく偉大な記憶力が授けられるといわれています。
日本ではこのすばらしい記憶力を授かるために「虚空蔵求聞持法」という修法が昔から現在に至っても行われています。その修法の中で菩薩の真言を百万遍を唱えることができれば願いがかなえられるといわれているのです。弘法大師「空海」もこれを行い、大いに効能があったと伝えられています
ご真言 ノウボウ・アキャシャ・キャラバヤ・オンアリキャ・マリボリ・ソワカ
|
|
Copyright(C)2008 水子供養の常光円満寺 『当サイトの内容の無断転載、使用を禁止いたします』
|